先物運用のETF・ファンドは注意が必要

ETFに先物が使われる事があります

東証のウェブサイトに掲載されていた情報ですが、ETFを選択するのに重要な要素と感じましたのでご紹介します。

先物を利用したETF

ETF(インデックスファンドも同様)の組成の方法にはいくつかありますが、その中で先物を運用してインデックスへの連動を目指す方式があります。取引コストの低減や流動性の確保と言った所が主な理由のようです。

流動性についてはインデックスにもよるかとは思いますが、トラッキングエラーが出ない程度に銘柄を集めるのは大変そうですし、コストに関してもたくさんの銘柄を売買する事で費用が発生する事は容易に想像ができます。

ファンドオブファンズという手もありますが、組入れファンドの信託報酬と二重にコストがかかる所は不利になります。

そこで先物による運用の登場ですが、先物はレバレッジが効くので証拠金の分だけ差し入れれば最低限のコストで運用する事が可能となります。また、先物があるようなメジャーなインデックスであれば流動性の心配も無さそうです。

先物型のリスクとは

東証ホームページの解説によると、先物で運用しているETFにはリスクがあるそうです。

⇒ 先物型ETFのリスク

簡単に言うと先物で中長期運用した場合、モノによっては信託財産が減価する場合があるという事です。

先物は例えば三ヶ月先と言った将来の価格を対象に取引を行う為、現時点での価格は期限までの不確実性を反映して決定されます。

より長期の方が高くなるパターンと、その逆があるそうですが、商品先物やVIX(恐怖指数)先物等は高くなる傾向が強く、決済の度に(損失を出して)時間経過と共に減価していく恐れがあるという事です。

商品やVIXと言ったものは通常インデックス投資と言われる手法の場合、組み入れる事は無いと思いますが、気になるのは我々インデックス投資家が通常組み入れる資産クラスにも先物運用のものがあるという事です。

例えば、上場インデックスファンドシリーズの以下のETFは先物型と言う事で、東証ホームページのリスト上でも「先物型」とマークが付いています

  • 上場インデックスファンド米国株式(1547)
  • 上場インデックスファンド海外先進国株式(1680)
  • 上場インデックスファンド新興国株式(1681)
(出展)”日本取引所グループ”ホームページから

上記は、1680の例ですが、他にも先物を利用したETFは結構あります。

先物運用のメリット

メリットと呼んで良いか分かりませんが、先物運用の場合レバレッジが効きますので、信託財産分全ての先物を購入(投資)するのに証拠金分だけで済みます。

証拠金を差し入れた後は資金が残りますので、その分をより安全な国債等へ投資することで別枠で利益を得る事ができます

実際、先に挙げた上場インデックスファンド米国株式は、S&P500先物に投資をした残りを米国債に投資しています(信託財産の半分程度は米国債に投資+一部FX先物にも)。

同時にほぼ半分はキャッシュのまま持っていますので、先物決済の度に損益をキャッシュに反映しているのでしょう。

また、上場インデックスファンド米国株式は配当が出ていますが、これも米国債での運用から捻出している可能性があります(先物は配当が付かない為)。

先物型を避けるべきか

先物を利用したインデックス運用は、仕組上トラッキングエラーが発生し易いと考えらます。事実、「上場インデックスファンドシリーズ」の海外株式ETFは軒並みインデックスより一定の乖離があります。上振れているものは結果オーライで済みますが、低めに乖離した場合おそらく先物型の仕組みの問題が気になってしまうのではないでしょうか。

一方、証拠金だけで先物取引を実施し、残りを別の運用で回すというのは考えようによってはレバレッジが効いていて資金効率が良いという考えもできるかと思います。

余計な心配をせずノーマルなインデックス投資を行いたい人は選択から外せば良いと思いますし、仕組みを十分理解した上でそういったファンド(ある種別物)というとらえ方でポートフォリオに組み込むのもありかと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です